長尺自転車キャンプツアー2010”
2010春に私物のDAHONを長尺化しましてからというもの、これまでの自転車経験ではありえなかった様な幅の広さで自転車と言う乗り物に取り組んでます。この夏、以前にエクストラサイクルの動画サイトで見てしまい、いつか自分もと思っておりました”幼児を載せてキャンプ道具を積み、家族で自転車キャンプ旅行”に取り組んでみました。恐らく国内でもあまり例がないであろう、全ての野営道具と幼児を積んでのキャンプツアー。”キャンプ”と言えば自転車との組み合わせが最も多い人生を送ってきた私にとって、実に貴重な経験でした。子供が小さいときにこの自転車に出会えたことに感謝すらした位です。お父さんとしても思い出深いツアーをレポートいたします。
愛車、”麗しの白虎号、キャンプSPL”です。これに、家族分の野営道具一式を積んでます。往復50k(オフロード含む)積載約40kに見事に耐えてくれました。まず自宅より白石CRへ、大谷地から南郷通を直進し野幌森林公園を横断して、道道46号で左折、野幌総合運動公園より森林公園キャンプ場で一泊。翌日はキャンプ場から、大沢口、トド山口と野幌森林公園を縦断し、白石CRで自宅まで帰る、、というルートです。私も妻も、この積載量でこの距離を走るのは初めて、、大丈夫かなぁ、、。
順調に白石CRから、南郷通にでて、野幌森林公園内に入ってきました。通常私の脚で、レーサーに乗れば1時間ほどで着くところ約4時間かけましたので、のんびり自転車旅行を楽しめました。此処は瑞穂池横の
広場で、昼食を摂りました。此処から中央線、と言う道に戻るわけですがものすごい勾配で、自転車を押して上がるのが大変!イヤハヤ子供に押させました(笑)。
左の写真は、中央線沿いにある森林の家、と言う施設です。此処で休憩がてら人形展を拝見。ナンセ堪え性のない幼児を乗せてのツアーですので、こまめに止って子供を走らせないと飽きてしまいます。親としては頑張り甲斐があるわけですが、子供にしてみりゃ座っているだけですからね。休憩のたびに林の中に入ったりするわけですが、子供なりに発見が多かったようで、親は休憩できて一石二鳥でした。ここまでで本日の行程の3分の2は消化できました。あとは、アスファルトロードにでて、気持ちの良いヒローイ道を走ってキャンプ場まで、、あとひと頑張りです。右の写真は同行しましたライトウェイのパスチャーです。一見マ○チャリのようですが、飽くまでこいつはスポーツサイクル。フロントパニアバッグにも対応し、7段変速で、峠越えは無理にせよ平地メインの今回のルートを、しっかりと走りきってくれました。
やってきました江別森林公園キャンプ場です。意外に知られていない穴場と言えるでしょう。車で行くには近すぎるのですが、重装備の自転車で行くにはピッタリでした(笑)。此処の存在がなければ、今回のツアーはあり得ませんでしたね。色々制約もあるキャンプ場ですが、久しぶりに”夜の静寂”を味わうことが出来、また来たい所です。車での運搬を前提にしたテントなんかは勿論運べず、個人装備を如何に家族向けに使用するか、で道具を選び、何とかサイトができました。天気も良かったので、丁度良かったです。軽量化からは趣旨に反しますが、炭火焼をしたい!と言う子供のリクエストで、折り畳みコンロを持っていきました。気持ちよく夕食を頂き、気持ちよく酔っ払いました(笑)。
林の中を走りますので、蚊取り線香をハンドルの部分にぶら下げます。結構効果的だった、、といってました。
2日目は、森林公園内のトレイルを通って公園を縦断します。右の写真を見て、これが公園内、、とわかる人が何人居るでしょう?それほどの原始林の中を重装備の自転車が走っていきます。チョット心配でしたが流石にダホン。以前動画サイトで、パタゴニアの森の中を長尺自転車で走る、、と言うのを見たことがありまして、気分的にはそれでした。石が浮いたり、トラクションがかけ難い様な道でも、ものすごい重量でタイヤが押し付けられますので、全く滑る、はじかれることがなく、グイグイ回せる力があるうちは、逆に快適に上って行ったのが不思議でしたね。後ろの子供から頑張れ!!と声援を受け、、気合が入りましたよ(笑)。ハイカーの皆さんに配慮しながら、ゆっくりゆっくり進みます。まさに森林浴が出来、気持ちよかったなぁ。
大沢口にたどり着き、すぐ近くの自然ふれあい交流館で、一服します。野幌森林公園内のトレイル、と言えば、一般的にはショップさんのMTBツアーに使われたりするくらいの所で、これだけの重装備で走れるかチョット心配でしたが、何とか半分は来れましたので一安心、、。ダホンの長尺化は、恐らくメーカーは推奨いたしません。御興味おアリの方は個人の責任の範囲でなさってください。現状では私はOKですが、これから先どんな問題がおきるかわかりません。詳しくはお尋ねください。此処で各装備を点検し、一服して残り半分、トド山口を目指します。アスファルトを走るよりもやはり脚に負担は大きかったようで、帰宅後、、どかっと疲れが出ました。
残り半分を走りまして、トド山口から、野幌森林公園をあとにして、立命館高校の横を走り、白石CRに侵入、自宅を目指します。此処までが結構きつい印象で、白石CRに出たら、アスファルトの上を走る、と言うのが如何に快適なものかよく判ります(笑)。トド山口で、いったん休憩。通りがかりの車から熱い視線を浴びましたね。こういったことが酔狂といわれない世の中が早く来てもらいたいもんだなぁ、、と痛感しました。一緒に走った妻も、私の知る範囲で最も重装備で、よく頑張ってくれました。21世紀基準の快適キャンプ道具などは全く持って行けなかった訳ですが、虫に刺されつつも頑張ってくれました。その頑張りが子供に、いい方向に映ってくれるといいのですが、、。
総括
今回家族分のキャンプ道具と子供を積んで走ったわけですが、改めて長尺自転車の積載能力、走行性能、を痛感することになりました。あれだけ積んでも巡航状態になれば実に安定し、気持ちよく走れたのが不思議なくらいです。また、荷物も、左右のガバリと口が開くバッグのお陰で、まさに荷物を放り込むようにパッキングが出来、良くありがちな入れ忘れもポン、と放り込む感じで従来の自転車キャンプツアー(ソロですよ)に比べても、パッキングはものすごく楽でした。終盤では、パッキング、、というより色んなものをぶら下げて走る感じで逆に気持ちが良かったですね。ビッグダミーやラッディッシュはもっと積んだり走ったりが最適化されているでしょうから、どんなもんやら興味が湧いてきました。また、嬉しかったのが自転車旅行の楽しさ再発、と言う所でしょうか。家族を連れてキャンプ、、となれば殆どの方は自家用車の使用を前提とするでしょう。商品もそれを前提としたものばかりです。そこに敢えて自転車を持ってくる事で、用具の選定からルートの選定、休憩地点の想定など、様々な状況をシュミレートし今回のツアーに挑んだわけです。結果無事にスケジュールを消化でき、心地よい疲労感に似た充実感を得ることが出来ました。ロードで行けば1時間ほどの距離に4倍の時間をかけ、、かけた分だけ発見も多く、ゆったりとした時間の流れを感じることが出来、外遊びの贅沢とでも言うものをシミジミと感じました。虫に追われたり、坂道でヒーコラ言ったり様々な事がありましたが、悪戦苦闘する父の背中から幼児が何かを感じてくれれば、、などと思いました。あと数年で、彼も自力で此処まで来るでしょう。そういった意味でも、今年こういった取り組みが出来たことを神に感謝したいくらいです。このような取り組みが出来たのは、私達が札幌に住んでいる、こんな近くに豊かな自然がある、静かな野営場がキチンと運営されている、、故の事ですので、それに関しても大いに感謝。きつくて痒くて大変なツアーに付き合ってくれた妻にも心から感謝しつつ、、、また行きたいものですね。